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はやぶさ2のリュウグウへのタッチダウン その方法と難しさについて

投稿日:2019年6月30日 更新日:

はやぶさ2が、

小惑星リュウグウへの
タッチダウンに成功したのは

記憶に新しいですね!
 

リュウグウという小惑星は、
思っていたより表面に岩塊が多く、

着陸がとても難しかったようです。
 

そこで、はやぶさ2のリュウグウへの
タッチダウンの方法や、

その難しさについて、
まとめました。
 

2018年10月下旬の
タッチダウンの予定が
延期になった理由も解説していますので、

どうぞご覧ください!

 

 

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はやぶさ2のリュウグウへのタッチダウン その方法と難しさについて


 

はやぶさ2は、2019年2月22日に、

小惑星リュウグウへの
1回目のタッチダウンに成功

 

2019年7月11日に、

2回目のタッチダウン
予定されています。

 

——追記——

※2019年7月11日午前10時20分ごろ、
 はやぶさ2は2回目のタッチダウンに成功しました!
 

 そして、リュウグウの地下物質の採取も
 無事に行えたと見られています。

 

 

タッチダウンというのは、
”接地”という意味で、
 

今回のような場合は

はやぶさ2の小惑星リュウグウへの”着陸”

という意味になります。

 

 

さて、そのタッチダウンなんですが、
想像を絶するほど難しいことなんです!

 

 

まず、タッチダウンを行うことができる
場所の条件として、
 

・緯度が±30°ほどの範囲であること

 タッチダウンを行う時は、

 はやぶさ2の太陽電池パドルと
 リュウグウの地表が並行で、

 且つ、太陽光がしっかり当たっている必要があり、
 その条件を満たすには、

 リュウグウの赤道から緯度±30°
 (赤道を挟んで約400m)

 ほどの範囲でなければならない。

 

 

・表面の傾きが平均30°以内であること

 着陸したときに、はやぶさ2の機体が傾くと
 太陽光パネルに太陽光がしっかり当たらなくなるため。

 

 

・直径100mほどの平坦な部分があること

 はやぶさ2の航法誘導の制度が約±50mほどと
 考えられているため。

 

 

・岩塊の高さが70cm以下であること

 サンプラーホーン(サンプル回収装置)
 の長さが約1mなので、

 それ以上の岩などがあると
 機体が岩に接触してしまうため。
 

※当初は50cm以下とされていました。

 

 

・表面温度が97℃(絶対温度370k)以下であること

 高温で、はやぶさ2の機器が故障するのを防ぐため。
 

 

これらの条件を
クリアしなければなりませんでした。

 

 

しかし、リュウグウの表面には
思った以上に岩塊が多く、

直径100mなどという
広い平坦な場所はありませんでした。

(20~30mほどでも無理だったようです)

 

なので、2018年10月下旬に行う予定だった
第1回目のタッチダウンは

延期になってしまったんです。

 

 

その後、はやぶさ2の新機能である
”ピンポイント・タッチダウン”方式を
採用することで、
 

2019年2月22日に、
半径3mというとても狭い円の中に
着陸することに成功しました!

 

※ピンポイント・タッチダウンについて
 詳しくは以下の記事をご覧ください。
     ↓     ↓
はやぶさ2のピンポイント・タッチダウンとは?

 

 


 

約3億4000万km離れた
リュウグウ(直径約900m)に、

探査機を到着させるだけでも
 

”日本からブラジルにある6cmの的を狙うのと同じ”

というほどの精度を必要とするそうです。

 

そして、今回の半径3m以内に着地、というのは
その数倍以上の精度が要求される、とのこと。

 

 

そりゃあそうですよね~
 

地球から機体制御の通信が届くのに
片道18分ほどもかかってしまうようで、

操作するのも一筋縄ではいきませんからね~

 

ほんとにJAXAの技術って
凄いんですね!

 

 

はやぶさ2は、リュウグウに
無事に着陸後、弾丸を発射。

 

地表を削ってまき上がった
砂粒などのサンプルを採取。

(無事に採取できていたらいいですね!)

 

タッチダウンは数秒程度で、
機体はすぐに離脱します。

 

 

先代はやぶさが
うまくいかなかったこの工程を

はやぶさ2は
見事にやってのけました!!

 

 

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はやぶさ2のタッチダウン 2回目の予定は?

はやぶさ2の2回目のタッチダウンは
2019年 7月11日に決定しました!

 

前回は、地表のサンプルの
採取が目的でしたが、
 

今回は、4月5日に作った
人工クレーターの近くに着陸し、
 

クレーター作成の際の衝撃で飛び散った

リュウグウの内部の物質の
サンプリングが目的です。

 

 

——追記——

※2019年7月11日午前10時20分ごろ、
 はやぶさ2は2回目のタッチダウンに成功し、

 リュウグウの地下物質の採取も
 無事に行えたと見られています。
 

 はやぶさ2は 全てのミッションに成功し、
 今後は小型探査機を使ってリュウグウを観測、

 今年・2019年末ごろにリュウグウを離れ、
 来年・2020年末ごろ地球に帰還予定となっています。

 

 

小惑星リュウグウは、

太陽系誕生とほぼ同時期に生まれたと
考えられています。

 

地球などの惑星は、

誕生時の衝突などで高温になり、
ドロドロに溶けて変質しているのに対し、
 

衝突もなく、太陽からも遠く、
低温を保ってきた小惑星などは

ほぼ太古の状態を留めている、
と考えられています。

 

 

また、リュウグウは

炭素系物質を主成分とする
”C型小惑星”で、
 

生命の源である炭素などの物質を多く含む
リュウグウの物質を分析することで
 

生命の起源に迫る
新しい情報が得られるかもしれない、

と期待されています。

 

 

2回目のタッチダウンが
うまくいかなくて、

その結果、機体が損傷でもすると、
 

1回目に採取できた(と思われる)
サンプルまで持ち帰れなくなる
可能性もあるので、
 

2回目のタッチダウン決行は
とても慎重に決めたそうですね。

 

無事に成功して、地球への帰還を
果たしてほしいです^^

 

関連記事

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はやぶさ2のインパクタの仕組み 人工クレーターを作った衝突装置について

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