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はやぶさ2のインパクタの仕組み 人工クレーターを作った衝突装置について

投稿日:2019年7月2日 更新日:

はやぶさ2が、
小惑星リュウグウの表面に

人工クレーターを作ることに
成功しましたが、
 

その時に使用された
インパクタ(衝突装置)について、
まとめました。

 

どういう仕組みになっているのか

どのようにして
人工クレーターを作ったのか
 

など、はやぶさ2の
インパクタの仕組みや構造について、

できるだけ分かりやすく、
解説していきたいと思います。

 

 

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はやぶさ2のインパクタの仕組み 人工クレーターを作った衝突装置について


 

2019年4月5日
小惑星探査機はやぶさ2が、

リュウグウの表面に人工クレーターを
作ることに成功しました。

 

その、人工クレーターを作った
インパクタ(衝突装置)

仕組みと構造について、
説明していきたいと思います。

 

 

何のためにクレーターを作ったのかは、
以下の記事で解説してますので、

よろしければ併せてご覧下さい。
    ↓     ↓
はやぶさ2のクレーターの目的って?作り方や大きさは?

 

 

衝突装置(インパクタ)は英語で

”Small Carry-on Impactor”

略して”SCI”

と呼ばれています。

 

 

人工クレーターを作るためには

衝突体をリュウグウの表面に、
高速でぶつけなければならなくて、
 

その高速させる方法として、
爆薬を爆発させる方法をとっています。

 

 

インパクタの爆薬部は円錐形をしており、

中に4.5kgの爆薬を詰め、
銅板で蓋をした状態になっています。

 

そして、爆薬が爆発するときの圧力で
銅板が丸く変形し、

弾丸のようになってリュウグウ表面へと
飛んでいきます。

 

銅板の重さは約2kgなので、
2kgの銅塊が、

爆発の力で秒速2kmの速さとなり、
小惑星へと撃ち込まれることになります。

 

 

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人工クレーターを作る試みは、
NASAのディープインパクト計画で
大成功しましたが、
 

この時の方法は、
探査機の飛行スピードを利用して

インパクタを天体(テンペル第1彗星)
に衝突させています。

 

 

しかし、探査機はそのまま飛行を続けるので、
すぐに彗星を通過してしまい、

少ししか観測できませんでした。

 

 

今回は、小惑星の周りに
探査機が常に待機した状態なので、
(ランデブー航行)

飛行のスピードを利用することができません。

 

そして、通常ロケットなどの宇宙機
(大気圏外で使用される人工物)の加速には、

化学推進(個体や液体燃料を噴射する方式)が
取り入れられていますが、
 

それだと時間も距離も増え、

システム自体が
大規模になってしまうんだそうです。

 

そこで、爆薬を使用して、
爆発の力を利用して加速する方法が
選択されました。

 

この試みは世界初の挑戦で、
何度も試験が繰り返されました。

 

その後、どうやってクレーターが作られたのかは
以下の記事をご覧ください。
     ↓     ↓
はやぶさ2のクレーターの作り方や大きさは?

 

 

インパクタに姿勢や軌道修正などの
制御装置は搭載されておらず、

ちょうどよい場所・向きなどで
分離するのがとても難しかったようですね。

 

 

そして、2回目のタッチダウンが、
2019年7月11日に決定しましたが、
 

4月に作られた人工クレーター付近に着陸し、
クレーター作成時に飛び散った、

小惑星内部の物質を
採取する予定なんだそうです。

 

 

タッチダウンやサンプル採取など、
すべてが成功し、

地球へ無事に帰還してほしいですね!

 

関連記事

はやぶさ2のリュウグウへのタッチダウン その方法と難しさについて

小惑星リュウグウとは 大きさや成分など天体の特徴について

はやぶさ2のイオンエンジンの仕組みと燃料について

 

 

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