うみへび座のモデルとなったのは、
ギリシャ神話の英雄・
ヘラクレスに退治された
ヒュドラだといわれています。
ヘラクレスの12の試練のうちの
第2番目の物語で、
無効にされた
2つの功績のうちの一つです。
蟹座の神話とも関わりがある
うみへび座の神話を、
できるだけ簡単に
解説していきたいと思います。
うみへび座の神話 ヒュドラとヘラクレス、蟹座の物語
うみへび座のモデルとなったヒュドラは、
一つの胴体に9つの頭を持つ、と言われる
ギリシャ神話に登場する大蛇の怪物です。
※一説によると、頭の数は100ある、
とも言われています。
その兄弟に、オルトロスやケルベロス、
ネメアーの獅子、キマイラ、ラドンなど、
蒼々たるメンバーがいます。
オルトロス、ケルベロス、ネメアーの獅子は
ヘラクレスの12の試練にも登場します。
ヘラクレスの12の試練については、
以下の記事で詳しく説明してありますので、
よろしければご覧ください。
↓ ↓
ヘラクレス 十二の試練とは?【前編】
ヒュドラはレルネーという地の
沼地に住んでいて、
近くの里を荒らし、人や家畜を襲うので、
ミケーネ王・エウリュステウスが
ヘラクレスに退治するよう命じます。
ヘラクレスはヒュドラ退治にやって来ますが、
ヒュドラは首を切り落とされても、
その切り口から2つの首が生えてきます。
切り口をそのままにしておくと、
余計に厄介なことになるので、
ヘラクレスは従者・イオラオスに、
松明の火で、切り口を焼くよう命じます。
そうして、だんだん首の数が減っていき、
ヒュドラはどんどん劣勢に。
そこで、ヘラクレスを憎む女神・ヘラが
大蟹・カルキノスを放ちます。
しかし、ヘラクレスは、
足元のカルキノスに全く気付かず、
蟹を踏み潰してしまいました。
これを哀れに思ったヘラが天に上げ、
星座にしたのが”かに座”だといわれています。
この物語は”蟹座の神話”にて
詳しく解説してありますので、
よろしければご覧ください。
↓ ↓
かに座のギリシャ神話 大蟹カルキノスとヘラクレスの物語
ヒュドラにとどめを刺すには、
真ん中の不死身の首を倒さなければなりません。
そこで、ヘラクレスはその不死身の首を、
大岩の下敷きにして潰してしまいました。
そうすることで、やっと、ヒュドラとの戦いに
決着をつけることができたのです。
そして、このヒュドラが天に上げられ、
うみへび座になった、といわれています。
また、ミケーネ王・エウリュステウスは、
ヒュドラ退治を、従者の手を借りたから、
という、言いがかりをつけて、
功績を無効にしてしまいました。
ヒュドラを倒した後、ヘラクレスは、
女神・アテナの助言で、その毒を矢に塗り、
以降の試練や冒険に
活用することとなります。
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