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はやぶさ2のイオンエンジンの仕組みと燃料について

投稿日:2019年7月3日 更新日:

はやぶさ2には
”イオンエンジン”
というものが搭載されています。
 

イオンエンジンとはどういうものか

その仕組みや燃料について

今までのエンジンとどう違うのか
 

など、イオンエンジンの
様々な疑問をまとめました。

 

 

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はやぶさ2のイオンエンジンの仕組みと燃料について

はやぶさ2に搭載されている
”イオンエンジン”って

どのようなものなんでしょうか?

 

 

これまでの宇宙機
(大気圏外で使用される人工物)は、

”化学推進方式”でした。

 

化学推進とは、
固体や液体の燃料を燃焼させ、

そのエネルギーを放出させて
推進するものです。

 

 

その特徴としては、

推力が大きいかわりに、
(イオンエンジンの1000倍以上)

多量の推進剤(燃料)が必要(燃費が悪い)

 

推進力が大きいため、地球から宇宙へ
ロケットを打ち上げる時や、

宇宙機を軌道修正するとき
などに使用されます。
 


 

こういう、爆発的なエネルギーが必要な時には
無くてはならないものですね!

 

 

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一方、イオンエンジンは
”電気推進方式”といって、

推進剤をイオン化(プラズマ)し、
電圧をかけて加速して噴射し、

機体を推進させます。

 

 

イオンエンジンの特徴は、

推進剤が少量で済む(燃費が良い)んですが、
推力が小さいです。
 

※はやぶさ2に搭載されている
 イオンエンジンが要する推進剤は
 1分間で数グラム程度、と言われています。

 

推進力が小さいので、

無重力状態(宇宙空間)でないと
力が発揮できませんが、

少ない燃料で長時間
飛行することが出来ます。

 

なお、地上では、

”1円玉1個しか動かせない”

などと言われています^^;

 

 

はやぶさ2のイオンエンジンの燃料には
キセノン(希ガス)が使われていて、

その理由は、
 

・単原子分子なので電離電圧が小さく、
 エネルギー効率が良い

・他の物質と反応しにくい

・原子量が大きいので加速効率が良い
 

ということです。

 

単原子分子とは
 一つの原子から出来ている分子のことです。

 単原子気体・単原子ガスなどと
 言われることもあります。

 

なお、キセノンは、初代はやぶさの
イオンエンジンの推進剤にも
使われていました。

 

 

はやぶさ2には、化学推進と
イオンエンジンの両方が搭載されていて、

うまく役割分担しながら
飛行しています。

 

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