天文ブログ

天体ショースケジュールや天文現象について書いています。

惑星・小惑星・彗星

はやぶさ2のクレーターの目的って?作り方や大きさは?

投稿日:2019年7月1日 更新日:

小惑星探査機はやぶさ2が

リュウグウの表面に
クレーターを作ることに
成功しましたが、
 

これは、何のために作ったか
ご存知ですか?

 

クレーターを作った理由と、
作り方や大きさなど、
 

小惑星リュウグウの
人工クレーターについて、
まとめました。

 

 

スポンサードリンク


 

 

はやぶさ2のクレーターの目的って?


 

はやぶさ2が、2019年4月5日に、

小惑星リュウグウの表面に
クレーターを作ることに成功しました。

 

何のために作ったのか、というと、

小惑星リュウグウの地下の物質を採取するため

なんです。

 

 

小惑星など天体の表面は、
風化や汚染などにより、

誕生した時と比べて
変質してしまっている可能性があります。

 

 

地下物質は汚染や劣化などの
心配が無い(少ない)ので、

小惑星誕生時の物質の成分を
調べることができます。

 

 

※表面の物質の採取は、1回目の
 タッチダウンの時に試みていて、

 その時に無事に採取できたと
 みられています。

 

 

はやぶさ2のタッチダウンについては、
以下の記事もご参照ください。
    ↓     ↓
はやぶさ2のピンポイント・タッチダウンとは?

はやぶさ2のリュウグウへのタッチダウン その方法と難しさについて

 

 


 

それで、何がわかるのか、というと、
 

小惑星リュウグウは、

太陽系が誕生した時と
ほぼ同時期に生まれた、

と考えられていて、
 

その時から変化していないであろうと
思われる物質を調査することで、

太陽系の起源に迫る発見があるかもしれない
と期待されているんです。

 

 

また、リュウグウは、

炭素系物質が主成分の
”C型小惑星”で、

水や有機物も含んでいると
考えられています。

 

生命の源ともいえる炭素や水・
有機物などを含んでいるとなると、

生命の起源にも
迫ることができるかもしれない
 

と、こちらも期待されています。

 

 

スポンサードリンク


 

 

はやぶさ2のクレーターの作り方や大きさは?


 

さて、はやぶさ2は、

どうやって人工クレーターを
作ったんでしょうか?

 

 

人工クレーターは、約2kgの銅塊を、

大量の爆薬の力を使って、
秒速2kmで撃ち込んだ衝撃によって
形成されました。

 

 

銅塊は、はやぶさ2から
直接撃ち込むのではなく、

インパクタ:SCIという
衝突装置を使って行いなます。

 

はやぶさ2のインパクタの仕組みについては
以下の記事をご覧ください。
     ↓     ↓
はやぶさ2のインパクタの仕組み 人工クレーターを作った衝突装置について

 

 

まず、リュウグウの上空500m地点で
はやぶさ2から衝突装置(SCI)を分離します。

 

そして、はやぶさ2を、
安全なリュウグウの裏側に避難させます。

(爆発や、それによる飛散物に
 巻き込まれるのを防ぐため)

 

その、退避途中に、
撮影用の分離カメラ(DCAM3)を分離します。

 

その後、SCIが
高度100m~200mくらいまで
近づいたところで爆薬を爆発させて、

銅塊をリュウグウに衝突させます。

 

衝突装置の分離から爆発までの時間は
約40分間です。

 

 

この様子は、衝突地点から
約1km離れたところで
分離カメラが撮影しました。

 

 

この試みは世界初で、その結果、

リュウグウ表面に、人工クレーターを
作ることに成功しました。

 

 

人工クレーターの大きさ
直径約10m

深さは2~3mほどです。

 

そして、SCIの破片によって
できたと思われる、

1mほどの小さなクレーターも
10個ほどできたそうです。

 

 

2回目のタッチダウン2019年7月11日
決定しましたが、

着地場所は、この人工クレーターの近くで、
 

クレーター作成時に飛び散った
リュウグウ内部の物質採取を試みます。

 

 

2回目のタッチダウン及びサンプル採取が成功し、
無事に地球へと帰還してほしいですね!

 

——追記——

※2019年7月11日午前10時20分ごろ、
 はやぶさ2は2回目のタッチダウンに成功しました!
 

 そして、リュウグウの地下物質の採取も
 無事に行えたと見られています。
 

 はやぶさ2は 全てのミッションに
 成功したとのことです。

—————

 

 

はやぶさ2の今後の予定は、
2019年の冬に小惑星リュウグウを出発し、

約1年後の、2020年末に
地球に帰還する予定となっています。

 

関連記事

小惑星リュウグウとは 大きさや成分など天体の特徴について

小惑星リュウグウの位置や地球からの距離はどのくらい?

はやぶさ2のイオンエンジンの仕組みと燃料について

 

 

スポンサードリンク


-惑星・小惑星・彗星
-

執筆者:

関連記事

はやぶさ2のリュウグウへのタッチダウン その方法と難しさについて

はやぶさ2が、 小惑星リュウグウへの タッチダウンに成功したのは 記憶に新しいですね!   リュウグウという小惑星は、 思っていたより表面に岩塊が多く、 着陸がとても難しかったようです。 & …

はやぶさ2のインパクタの仕組み 人工クレーターを作った衝突装置について

はやぶさ2が、 小惑星リュウグウの表面に 人工クレーターを作ることに 成功しましたが、   その時に使用された インパクタ(衝突装置)について、 まとめました。   どういう仕組み …

はやぶさ2のイオンエンジンの仕組みと燃料について

はやぶさ2には ”イオンエンジン” というものが搭載されています。   イオンエンジンとはどういうものか その仕組みや燃料について 今までのエンジンとどう違うのか   など、イオン …

準惑星ケレスの食 月による掩蔽 小惑星から昇格した理由とは?

準惑星ケレスの食、 月による掩蔽(えんぺい)が 起こります。   日付けはいつか? 時間帯は? 方角や位置(高度)は?   など、準惑星ケレスの食 についてまとめました。 &nbs …

彗星と小惑星と惑星の違いとは?大きさ・質量 定義は何?

彗星と小惑星と惑星って、 何となく解ってはいるけど、 ちゃんと説明するのって 難しいですよね! 今回は、彗星と小惑星と惑星を区別する際、 何が定義となっているのか、 その見分け方について、 解説してい …