からす座のモデルとなったのは、
太陽神・アポロンの使いのカラス
だといわれています。
真っ白で美しく、
賢かったカラスが
なぜ今のような姿になったのか。
からす座の由来となった、
アポロンのからすの物語を
できるだけ簡単に
解説してみようと思います。
からす座の神話 アポロンの使い鳥への罰か贖罪か!?
太陽神・アポロンの
使い鳥であったカラスは、
真っ白で、人の言葉を操る
大変美しく賢い鳥でした。
※からすの色は、金色であったとも
銀色であったともいわれています。
アポロンには、コロニスという恋人がいて、
太陽神という立場上(仕事柄?)
夕方には西へと移動しなければならないので、
彼女とずっと一緒にいることはできません。
そこで、自分が
コロニスの傍にいられない間の、
彼女の様子を伝える役目を
一羽のからすに命じました。
カラスは毎日、
アポロンとコロニスの間を行き来し、
二人の様子を伝える役目を
勤めていました。
ところが、ある日、からすは、
コロニスが見知らぬ男性と
一緒にいる現場に出くわします。
カラスはアポロンの元に帰り、
コロニスが他の男と会っている、
と誤報を伝えてしまいます。
※カラスが早とちりした、あるいは
嘘を吐いた、という説があります。
アポロンはコロニスの元へ出向き、
怒りのあまり、コロニスに矢を放ちます。
矢はコロニスの胸を射抜きます。
死の直前、彼女は、
会っていたのは兄であることを告げ、
お腹の中の子供の行く末を託し、
アポロンの誤解を解いて絶命しました。
アポロンは自らの所業を深く後悔し、
コロニスの死を悼みました。
そして、このような悲劇の元となった
カラスに対し、罰として、
全身を真っ黒に変え、
人の言葉を話す能力も奪ってしまいました。
コロニスのお腹にいた胎児は、
アポロンが救い出し、
アスクレピオスと名付けられて、
ケンタウロス族の賢者・ケイロンの元で
育てられました。
アスクレピオスは特に、
医学方面の才能を発揮し、
後に、医術の神として
崇められるようになりました。
アスクレピオスの物語については、
”へびつかい座の神話”をご参照ください。
↓ ↓
近日UP予定
ケンタウロス族の賢者・ケイロンの物語については、
”いて座の神話”をご参照ください。
↓ ↓
いて座のギリシャ神話 ケンタウロス族の賢者ケイロンの悲話
カラスが現在の姿になったのは
よく分かったんですが、
罰せられたカラスがなぜ天に上げられ、
星座になったのか・・・
今一つよくわかりませんよね^^;
からす座の由来となっている神話は、
カラスが早とちり、あるいは嘘を吐いた、
という話でしたが、
一方で、コロニスは、本当に付議密通をしていた、
という説もあります。
コロニスが、本当に付議密通を犯し、
アポロンを激怒させたことが真実だとしたら、
天に上げ、星座にしたのは
とばっちりを受けたカラスへの
贖罪の意味があったのかもしれませんね!
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