いて座は
黄道十二星座の一つで、
西洋占星術でも
お馴染みの星座ですね!
夜空の天体としてのいて座は、
矢を射るケンタウロスの姿で
星座絵などに描かれており、
上半身が天の川にかかる、
とてもきれいな星座です。
そんないて座の由来となった、
ギリシャ神話を、簡単に
ご紹介していきたいと思います。
いて座のギリシャ神話 ケンタウロス族の賢者ケイロンの悲話
夜空の星座・いて座の由来となったのは
ケンタウロス族の賢者”ケイロン”です。
ケンタウロス族とは、半人半獣の種族で、
上半身が人、下半身が馬の姿をしています。
粗暴で野蛮と言われていたケンタウロス族ですが、
その中でも、ケイロンは学識が高く、
アポロンから音楽や医学を、
アルテミスから狩猟を、
それぞれ学んだといわれています。
※ケイロンは、粗暴と言われるケンタウロス族とは
出自が違うと言われています。
ケンタウロス族の誕生の物語は
以下の記事をご覧ください。
↓ ↓
ケンタウルス座の神話 ヘラクレスとの因縁と一族誕生の物語
そして、薬草を育てて病人を助けながら、
洞窟の中で暮らしていたといいます。
彼の元には王族や、後に
ギリシャ神話の英雄と言われた人物など、
様々な者が教えを請いに
やって来ました。
英雄・ヘラクレスやアキレス、
アルゴー船の冒険でおなじみのイアソン、
そして、後に名医と言われた
アスクレピオスもケイロンの教え子です。
ある時、ヘラクレスが、ケンタウロス族と
いざこざを起こした時のこと。
ヘラクレスに追い詰められた
ケンタウロス族の数人が、
洞窟の中へと逃げ込みます。
ヘラクレスは彼らを仕留めるため、
洞窟の中へと矢を放ちます。
しかし、その洞窟とは、
かつてヘラクレスが教えを乞うた師・
ケイロンが住む洞窟だったのです。
ヘラクレスが放った矢は、運悪く
ケイロンを打ち抜いてしまいました。
矢にはヒュドラの猛毒が塗ってあったので、
ケイロンはひどく苦しみますが、
彼は不死の体を持っていたため、
死ぬことができません。
あまりの苦しみから、ケイロンは
大神・ゼウスに不死を解くよう懇願し、
ゼウスがこれを叶えたため、
ケイロンは亡くなってしまいました。
そして、その死を惜しんだゼウスが、
彼を天に上げて いて座にした、
と言われています。
※不死の能力は、ゼウスに解かれたときに
タイタン族の神・プロメテウスに
譲った、という説もあります。
プロメテウスの神話については、
以下の記事をご参照ください。
↓ ↓
わし座とアルタイルの神話 プロメテウスの内臓を啄む鷲
また、この物語は、
以下の神話とも関連していますので、
よろしければご覧ください。
↓ ↓
ケンタウルス座の神話 ヘラクレスとの因縁と一族誕生の物語
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