かに星雲って、
ちょっと可愛らしい
ネーミングですよね!
その名前の由来って
何なのでしょうか?
年齢や大きさ(視直径)、
地球までの距離など、
かに星雲についての
色々な疑問をまとめました。
かに星雲とは 名前の由来
かに星雲って、どうして
そんな名前になったんでしょうか?
名前の由来は、イギリスの天文学者・
ウィリアム・パーソンズが残した
スケッチにあります。
今から200年ほど前、
当時はまだ、写真技術が発達しておらず、
望遠鏡で見た天体の観測記録を、
スケッチで残していました。
その絵が蟹に似ていたため、
ウィリアム・パーソンズ氏(ロス卿)が
”かに星雲”と名付けました。
それ以後、望遠鏡の発達などにより、
当時のスケッチと見た目が大分変りましたが、
”かに星雲”という名前は
そのまま引き継がれたそうです。
かに星雲の年齢や視直径・地球までの距離は?
さて、かに星雲の特徴について
まとめてみたいと思います。
まず、かに星雲は、かに座ではなく、
おうし座にあります。
おうし座の下の角の先にある、
ζ星の近くにあります。
視直径は6.0′
※視直径とは、天体の見かけの大きさのこと。
角直径ともいう。
地球までの距離は、約7000光年です。
別名をM1(メシエカタログ1番)といい、
メシエカタログにある唯一の
”超新星残骸”です。
※超新星残骸とは、
恒星が超新星爆発を起こした後に残る
星雲状の天体のこと。
超新星爆発や超新星残骸については
こちらの記事もご参照ください。
↓ ↓
ベテルギウスの超新星爆発 地球への影響は?ガンマ線バーストは直撃するか
超新星爆発の時のガスは、
今も、秒速1000km以上で
広がり続けているそうです。
かに星雲の年齢は、約1000歳
中国の宋史(正史:王朝の歴史書)や、
平安時代、藤原定家の明月記の中に、
1054年に現れた”客星(突然現れた星)”
としての記録が残っています。
かに星雲の超新星爆発の記録については
以下の記事をご参照ください。
↓ ↓
かに星雲 超新星の記録 藤原定家が日記『明月記』に記す
かに星雲の中心には、”かにパルサー”
といわれる中性子星があります。
中性子星とは、太陽の8~10倍程度の
質量を持った恒星が超新星爆発を起こした後、
中心に残る核のことです。
太陽の8~10倍より小さいものは
超新星爆発を起こさず、白色矮星になり、
それ以上のものは、
爆発後の核が小さければ(太陽の2~3倍程度)
中性子星となり、
大きければ重力崩壊が止まらず
ブックホールになると考えられています。
かにパルサーは、1秒間に約30回転という、
高速自転をし、(コマのようですね~!)
あらゆる波長の電磁波を放出しています。
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おうし座かに星雲の位置は?見つけ方とひと月ごとのおうし座の動き